曇り止めをしててもレンズが曇るのはなぜ?
こんにちは、本部スタッフ Oです。
すでに曇り止め対策をされているのに、曇りでお困りの方がいますが、いま一度曇る原因を
解説しますと、この場合の眼鏡の曇りは、結露が原因で起きています。結露は、気温差によって生じるものです。
温度によって含んでいられる水蒸気の量が異なり、暖かければ暖かいほど多くの水蒸気を含むことができます。
しかし、急激に気温が下がると、ある一定の割合を超えた水蒸気は空気中に存在できなくなります。空気中に存在できなくなった水蒸気は全て水に変わり、結露が起きるというわけです。
つまり、細かい水滴が眼鏡のレンズに付着している状態です。
しかし水滴のままでは表面積が狭く、蒸発しにくいため、眼鏡が長時間曇った状態になってしまいます。
眼鏡の曇り止めには、「界面活性剤」が使われていますが、この界面活性剤によって、曇り止めと水が馴染み、水滴が薄い膜状になります。結果、表面積が広くなるため、水が蒸発しやすくなり、眼鏡の曇りを防止しています。
眼鏡のレンズに施す曇り止め対策は、大きく分けて2種類ありますが、
①レンズそのものを曇り止め効果があるものを選択すること
②いまお使いのレンズに曇り止め効果のないレンズなら曇り止めグッズを塗布することです。
①は、特殊コーディングがレンズに付着した水分を馴染ませ、薄い膜状にします。曇りの原因となる水滴の発生を防ぐため、眼鏡が曇りません。
②は、曇り止めにはクロスタイプやジェルタイプ、スプレーやウェットシートなどがあり、毎回レンズへの塗布が必要です。
曇り止めグッズを正しく使用しないと、曇り止めの効果を得られない、また眼鏡のレンズを傷つける恐れがあります。
眼鏡店で曇り止めグッズを購入するとき、それぞれのグッズの正しい使用方法の説明を受けたうえで、ご自身の使いやすい物を選択してください。
コラム監修者
営業企画部 岡部 信孝
1級眼鏡作製技能士
日本眼鏡技術者協会 試験実施委員会副委員長